チョウバエやユスリカが大量に出現すると嫌な気分になりますよね?
衛生面での気持ち悪さはもちろん、細かくなった死骸を吸い込むと家族のアレルギーの原因になるとさえ言われています。
今回、「デミリン発泡錠」という薬剤を用いて家の周りのチョウバエやユスリカ対策を行ってみました。薬剤なので、使用にあたっては効果的な使い方を知りたく思いメーカーにも確認しています。
結果としては、体感として3分の2以下にはなったように感じているので困っている方は参考にしてください。
まず「デミリン」とは 使用方法
三井化学アグロ株式会社が製造しており、チョウバエやユスリカの幼虫に対して特に効果的に作用する薬剤です。
中には大きいラムネ大の錠剤が二つ入っています。
水量90~180Lあたり、一錠を使用します。
説明にもデミリンの成分が幼虫が成虫になるのを阻害し、死亡するとあります。
- 発泡錠タイプの為簡便に作業が出来ます。
- 活性汚泥に対する影響が少ない薬剤です。
- 本剤を幼虫期に摂取した昆虫は、次令の表皮形成が阻害され死亡します。
若令期ほど有効ですが、その効果は全期間に及びます
使用方法としては、側溝や雨水桝、浄化槽などに「そのまま」あるいは「水に溶かして」使用するわけです。
ユスリカとチョウバエについて考察
どのような場所で発生しやすいのか?
それがわからないと対策も取れないので調べてみました。
ユスリカが発生しやすい所
- 水たまり(廃タイヤや空き缶内にたまった水等)
- 側溝
- 池や湖等
チョウバエが発生しやすい所
- 浄化槽内
- トイレや風呂・浴室の排水菅内のヌメリのような部分や、風呂場内の汚れが多い所(エプロン裏や下側等)
他にもあるでしょうが、こういった水場や汚れが蓄積しやすい所に発生しやすいようです。
我が家は主に外にチョウバエが発生しています。もちろんユスリカも。
トイレや風呂場にいる事は無く、ドアや窓を開けた際に入りこんでいる可能性が高いです。
私
チョウバエの室内対策は、台所、風呂場であれば排水管の掃除と、普段見えない場所(お風呂のエプロン内や風呂の裏側など)の汚れの除去。
トイレも排水管やタンク内の清掃でしょうか。各環境によって、違うと思うのでよく確認して掃除するのが第一条件となります。
ユスリカに関しては、家の周りの水が溜まっている所が無いか確認します。
捨てる事が出来る溜まっている水(空き缶の中等)は捨てる。あとは薬剤の使用ですね。
これらの情報を調べた上でメーカーにも確認をとりました。
メーカーに私が確認したこと
- デミリンを浄化槽に使う時は、「錠剤のまま」使うのと「水に溶かして」使うのどっちがいいの?
- トイレと浄化槽はつながっているから、トイレから流していい?
浄化槽にデミリンを使うにしても、より効果的な方を知りたい。でも浄化槽の蓋は出来れば開けたくない(中を見たく無い)から、トイレから流して効果があるならそうしたい。という思いで確認しています。
問い合わせた結論
- 回答 水に溶かした方がより広範囲に広がりやすい為、効果的・・・の気がする。
- 回答 トイレから流す・・・ 薬剤が浄化槽まで届けば効果があると「思う」
以上。
私
長くなったものの、これら調べた情報で、チョウバエ・ユスリカ対策を行いました。以下その記録になります。
浄化槽へのデミリンの使用は、溶かしたデミリン水を直接撒くこととして、トイレから直接流す方法は補助として考える事にします。
ユスリカ・チョウバエ退治開始
家の中で発生しているわけでは無さそうなので、家の周りと浄化槽を中心に対策を行っていきます。
まず、家の周りには水たまりになりそうな所や物(バケツ・空き缶等)はありません。
ただし、雨水枡と言って、雨水を一時的に貯めておく所と
おすい枡と言って、宅内からの生活排水を流す所の点検口?がありました。
あとは敷地外ですが、蓋の空いている排水溝があります。
まずはこれらに「デミリン」を投下していきます。
雨水枡は水が溜まっています
雨水枡はこのように水が溜まっていて、一定の高さを超えた雨水が流れていくようになっています。
常時水が溜まっているという事は、どこか隙間からユスリカやチョウバエが入ってきて、繁殖していてもおかしくありません。
雨水枡にはデミリン錠を手で4等分にして、入れていく事にしました。
敷地内にはこういった「枡」が10ケ所あったので、それぞれに割ったデミリンを入れていきました。
私
おすい枡と側溝へは溶かして投与
さて、汚水桝と側溝を除いたところ常に水があるわけではありません。おすい枡は生活排水が出た時に流れており、側溝は雨の日以外は水が流れていないようです。
水が無いとデミリンも溶けてくれないので、ここは溶かして投与していきます。
沢山水が入るバケツなどにデミリンを入れ、水を注いでいきます。
水を注ぐと、発泡しながら溶けていきます。
2錠あれば、360L分の水量に効果があるはずだけどバケツは15Lまでしか溜まりません。濃度の濃いデミリン水が出来上がります。
10分経過しても溶け切らないので、棒で砕きます。
細かい粒は残っているものの、ようやく溶けてくれました。
側溝や排水溝にはこの水をたっぷりと流し込み、下に溜まっているであろう汚泥に水を行き渡らせます。
濃度も濃いので、雨が降れば残留成分が側溝内を流れていき他の場所でも効果がでるのを期待しています。
汚水桝は排水のパイプしか見えなかったので、同じくこの水を流す事で「良し」としました。
チョウバエが発生していると思われる浄化槽
浄化槽の蓋を開けたくなかったのですが、これも経験値になるので実行しました。
私
我が家の浄化槽は蓋が2つあり、一つが生活排水や汚物を処理する槽につながり、一つは処理済みの汚水を消毒する槽につながります。
それら2つ外部から見て、区別するようにはなっていませんでした。
下の図でいうと、主に汚れを処理していく左側の槽で発生するのだと思われます。
浄化槽 蓋の開け方
浄化槽の種類によっては違うかもしれませんが、我が家の浄化槽の蓋にはロックがかかっていました。
蓋上部についている、動かす事のできる矢印を「開」に合わせてロックを外します。
家にあったカッターを使い、「開」に合わせてロック解除です。
この蓋を開けると浄化槽内部が見れます。想像しているよりは匂いなどはありませんが、小さな虫が舞っていました。
浄化槽へデミリン水を投与
先ほど作ったデミリン水の要領で、再度濃いめのデミリン水を作り投与していくわけですが、その前に成虫となっているチョウバエなどを駆除したいので殺虫スプレーを浄化槽内に吹き付けます。
自己責任で一般的な殺虫スプレーを使用しましたが、専用品があるので本来はそちらを使ったほうがいいかもしれません。
30分程経過して蓋を再度あけると、虫が沢山浮いていました。。。
当初の目的は果たしていますが、浄化槽内といい何度も開けたくはありません。
ちなみに、うちの浄化槽は一年に一回の抜き取りで「1.5t」抜き取るらしいので、先ほどのバケツにデミリン錠を10錠とかしました。
計算だけなら1800Lまで効果があるはずです。
大きいバケツで注ぐと一部分にしか注げないので、小さな手桶にとり浄化槽に振りまきます。
ぎりぎり浄化槽内は見えないように写真を撮りました。
中を見ればわかりますが、蓋が二つあるうち汚れ的に明らかに「こっちだな」という方があります。そっちに万遍なく振りかけていきました。
私
手順としては簡単です。
最後に蓋のロックをかけるのを忘れないでください。
浄化槽内のチョウバエやゴキブリも含めて一網打尽にする方法
先ほど浄化槽内のチョウバエなどを駆除するのに殺虫スプレーを使いましたが、数か月にわたり殺虫し続ける方法があります。
それは「バポナ殺虫プレート」や「チャッポリン」といった商品を使う方法です。
商品としてはこちらです。(参考になったら、こちらから購入して頂けると喜びます 笑)
これを浄化槽の蓋あたりに引っ掛けるよう吊るす事で、常にチョウバエ等をやっつけるわけです。
もしかしたら浄化槽の点検業者が勧めてきているかもしれませんが、アマゾン等でも買う事が出来ます。
私もつけようかと今回蓋の裏側に引っ掛ける所が無いかと確認してみました。
ですが、専用にバポナ等をひっかけるような所は見つけられませんでした。浄化槽の蓋を閉める際、針金などでバポナ等を吊るし固定するなど工夫が必要そうです。
まとめ 効果はありました
今回、側溝や雨水桝・汚水桝・浄化槽への対策を行いました。
これにより、数日後にはユスリカやチョウバエが少なくなったと感じています。数える事はできませんが、感覚だけなら3分の2以下まで減少しています。
とはいえ、ユスリカの寿命自体は数日なので「寿命じゃない?」と思われる方もいるかもしれませんが、再び出没した時に同じように対処した所、やはり同じように減少が感じられます。
今回は外回りだけの対応でしたが、出没場所によってはトイレや風呂場の清掃後排水管にデミリンを投与したり、見えない所へはデミリン水を吹きかける等の対応も出来るはずです。
まずはどこで繁殖し、出没するのかを推測し探していくのが大事かと思います。
少しでも参考になれば幸いです。
今回使用したデミリンはこちら。お試しとして使ってみるならちょうどいい値段です。